純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

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海外に住んで視点が変わって見えてきた世界

【SANO】自然と機械の誘惑

私は自然が大好き。

幼いころから家族で夏は基本毎年キャンプに行ったり、冬はスキーに行ったりしていた。

でも大人になるにつれてだんだん自然を感じる時間がなくなり、気がつけばパソコンの前に6時間ぶっ続けで座っているなんてこともたびたび。

 

パソコンに向かっていれば目の前の世界ではなくバーチャルの世界が体験できる。いってみたい国の動画を見たり、見てみたい景色の写真を見たりできる。今ではクオリティーもデータ数もものすごく多いのでもう実際に他国の地にいかなくても行ったような気分になるという人も少なくはない。でも私は目で見て、カラダで感じて体験してなんぼだと思う。その場にいなければ感じられないvibeというものがあるとおもうから。

私もYoutubeで動画たり、パソコンで映画を見るのが大好きなので、週末勉強の間にさえもパソコンに向かってスクリーンを見つめているときがある。だからどれだけ自然が美しいのか。どれだけ私たちが綺麗なものに囲まれているのか忘れてしまうことがある。

今大学で環境学の授業をとっている。先週末はその野外授業で南ジョージアに行ってきた。私の行っている大学から車で7時間ほど運転し、南ジョージアにある国立自然公園のOkefenokee湿地帯に行ってきた。

金曜日の朝早くに学校を出発し午後3時ごろに国立公園に到着。宿は・・・自分たちで持っていったテント!久々のキャンプだったのでものすごくわくわく。

夜は星空を眺めたり、テントに川の字になって友達と寝たり幼いころを思い出させてくれた。

Okefenokee湿地帯を見て回ったのは土曜日。土曜日の朝9時から夕方4時半までずっとカヌーで湿地帯を見て回った。アメリカの国立公園のサイズは半端無いので、7時間半かけて回ってようやく見れたのは公園の5%ほど。湿地帯はずっと水辺が続いているので7時間半はカヌーを降りずに、トイレにも行かず過ごした。ラッキーなことに日差しも想像以上にきつくなく、水分補給はなるべく控えてすごした7時間半。

今まで行ったことのなく、見たこともない自然が続いていて学ぶことが多すぎる一日だった。空を見上げると程よく雲が流れており奥深い水色の空とのコントラストが印象に残っている。どこか冷たい空気を目一杯吸う。吸ったばかりの空気も私達の体温で暖められ出て行く時には暖かくなっている。太陽の光が肌をじわじわと刺激する。浅瀬をみればワニが日向ぼっこ中。

久しぶりに電気のない生活をし、自然に囲まれた一日を過ごした。恥ずかしいが、仕事や勉強に追われているとパソコンや携帯から離れた生活ができなくなる。

でもこのクラスを取って一番学んだことは私たちは幸せものだということ。そしてもっと環境、すぐ周りに目を向けて今後の地球のことをもっと考えていかなければいけないということ。

私たちは常に「便利」を求めている。そして人間とは人との繋がりを求めるいきものだ。だから常にソーシャルメディアで地球の反対側にいる友だちや、ラインで親とつながっていたい。そうすると実際に目の前にあることを見落としてしまう。

私もたまにケータイをもってインスタグラムの写真を見ながら帰ることがある。そうすると通りすがりにあった真っ赤なもみじの葉や、立ち止まってしまうぐらい綺麗な夕焼けを見落としてしまう。

後から友達に「今日の夕日みた?」と聞かれてハッと思い出す。

画面越しに過ごすのも悪くはないが、たまにはパソコン、ケータイを置き周りを見渡してみよう。きっとなにか美しいものが目に入る。

だって私達が住んでいるこの青い地球はため息が出るくらい美しいところだから。