純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

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海外に住んで視点が変わって見えてきた世界

【UNO】120%の人生

実は1週間前にアメリカに帰ってきた私。

帰国した2日後の週末は2ヶ月前にいったDance Convention “Monsters of HipHop” のNew Jerseyバージョンにいってきた。

今回のMonstersでも、プロのコレオグラファーによる指導で、ダンスのスキルというよりも、訓練方法やパフォーマンス力、そして「自分を信じる」ことの重要さを学んだ。

これは前回のMonstersでのショーケース。

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ダンスクラスが深夜0時まであったのにも関わらず、次の日朝8時集合で練習、3クラス終わったランチ休憩時間に練習、その後2クラス終えて、さらに練習した後。

疲労よりも、有名なコレオグラファーの前でのパフォーマンスの緊張感と興奮感のが強かった。

それにコレオグラファーからとてもいいコメントをもらったので大満足。

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こんな感じで、今回はNJのヒルトンホテルが会場。ステージの上に、先生とアシスタントがいて、鏡はなし、特設ダンスフロアーは真ん中少しだけ。あとはじゅうたんの上で踊る。

これは2日目の朝9時からのクラス。アメリカのダンサーは、規則正しく朝が早い。


今回の飛行機は11月の初めにとってかなりギリギリだったので、その中でも格安なチケットにしたら、トロントとバンクーバーで乗り換え二回もあるというかなり面倒臭いことになってしまった。

この飛行機のせい&日本一時帰国ラストスパートの追い込みで色々な人と会いまくっていたため、ただでさえも疲れが溜まっていた私。

行くことに後悔をしていたのが正直のところ。。

後戻りはできないので、丸一日全力で休み(やることは全て全力な私はここまでも全力ww)、それでも時差ぼけで、寝付けた時間が遅く、出発の1時間前に慌てて起きるというパターン。

もちろんUberは本当に個人ドライバー並みに活用させていただいている。

今回NJにはボストンからざっと20人くらいのダンサー友達と一緒に行った。

NJまでの車、ホテル代などは事前に手配してあったのだが、私が乗るはずだった車の子が2日前にいけなくなったことが判明し、そこからまた車を手配する羽目に。。

ボストンから一時間ほど離れた街: Fall Riverに住む友達の車ならあいているということで、そこまで長距離バスで行くことに。

ボストンからNJはだいたい4,5時間かかるので、12:30にボストンを出てNJに着いたのは19:30。なんと、普通乗用車5人で約5時間運転だったので、正直着いた頃にも移動疲れが。。

そんなことは言っていられず、いきなり20時から3クラス立て続けにある。

ダンサーって結構パーティーピーポーの集まりかと思うが、実際はアスリートなみの練習量、身体能力、パフォーマンス力、表現力。。色々なことのコンビネーションで、ダンサーになる。

みんな、ダンス以外にジムに行きバキバキに割れた腹筋やプリッとしたヒップになるようにボディメイク。

やっぱり体のラインがしっかりしていると、表現力も違うのだ。どのバックアップダンサーをみても、鍛え上げられてるでしょ?

あれはダンスだけで鍛え上げられたものではないのだ。

“What was your favorite part of Monsters?”

帰りの車の中では、友達同士で印象深い部分はなんだったかを話し合った。

全部で13クラスを3日間で受けたのだが、

その中でも私は、Tony Tzar。

http://www.youtube.com/watch?v=cyKu0A0DK3Y

彼は4つクラスを教えたのだが、アフリカンダンスっぽい動き、ハウスというフットワーク中心のスタイル、今風のヒップホップ、ソウルっぽいスローな感じ、そして彼のフリースタイルも息をのむほど。

この上の振り付けも踊った。

もちろん私が未体験でどう頑張っても格好良くできない動きはたくさんあったが、動きはとてもシンプルでベースとなるグルーブがしっかりしてそれをしっかり使えば、格好良くなるから不思議。

最近のダンサーはひたすらクラスを受けて、コレオグラフダンサーといって振り付けなしでは踊れないダンサーが増え続けている中、彼のスタイルはオールドスクール。

ダンスをフィーリングで表現するという、ダンスの根本は何かということを学んだ気がする。

次に印象深かったのはNYで有名なコレオグラファー: Luam。NYCで有名なダンススタジオ: Broadway Dance Studioで長く教えているし、様々なアーティストの振り付けを手がけている。

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彼女がなんども言っていたのは、

“I’m teaching you a tool. You’re GOTTA use the tool to express yourself!”

「私は道具(振り付け)を教えているだけ。その道具を使ってあなた自身を表現しなさい。使いなさい。」

振り付けを覚えにクラスを受けているんではなくて、表現するために来てるんでしょ。ただ覚えてそのまま踊ってるだけじゃなんの意味もない。音楽を感じなさい。

“No one can believe you if you DON’T believe yourself!”

「自分自身を信じなきゃ、誰もあなたのことを信じることはできない。」

自信は驚くほど、ダンスに現れる。不安を抱えながら踊っている人は見ているこっちも不安になる程。

逆に、上手くなくても自信があり、見せ方をしっていたりすると、「なんかこの人雰囲気があって格好いいな!」と思うようになる。

(私が練習しなきゃいけないのはここなんだが。。)

Luamのクラスの最後には少人数のグループでなんども踊らされた。プロダンサーになりたい人は、ここで目をつけられてピックアップされるために、アピールをする場。

普通は2回程度しか踊らないが、今回は5回以上も踊らされた。

もちろん疲れるし、集中力も切れる、汗だって滝のように流れている。そのクラスは3日目の10クラス目。

でもそこで彼女は、

「こんなに何回も踊ってるんだから、毎回上手くならなきゃだめでしょ!前にピックアップされなかった理由を考えて、なにかを変えたり新しいことをトライして毎回挑むの!諦めちゃダメ!」

100%の力で踊っていたのが、120%になった瞬間。

正直、体力はあるほうだがさすがに体も悲鳴をあげる。すでに筋肉痛なので、もうどこが痛いのかわからないほど。

Luamの言っていることは本当に正しくて、バックアップダンサーのオーディションは一度しかないし、教えられた振りつけの部分だけを踊っていては、審査の対象外。

音楽がかかった瞬間に、スイッチが入りフリースタイルで踊り、ここで審査員の目を引けば勝ち。

何百人と受けるオーディションの第一次審査はただのウォーキングとも聞いた。

ウォーキングで半分以上の人が落とされる。

私は別にプロダンサーを目指しているわけではないけれども、ダンスが上手くなれば嬉しいし、ショーなどでパフォーマンスするのが私は好き。

ボストンのダンスチームに入るのもオーディションがいるので、やっぱりダンスはできる限り練習したい。

ダンスを再開したのは2年前。当時は難しくて、振り付けを教えるスピードが速すぎて覚えられなかった、アドバンスレベルのクラスも、今では覚えることは当たり前で。その中でどう表現するかというのが今の課題。

Monstersに来ても、自分のレベルとは違いすぎるかなと思ったりもしたが、普段ボストンでクラスを受けている環境とは違うし、学ぶことが多いので来たことに後悔はない。

ダンスに限らず、ツールを学ぶことはとても簡単で、誰にでもできること。

例えば、学校に行くのもツールを学びに行くということ。言語を学ぶというのもツールを学ぶということ。

でもいかに、そのツールを使うか。学校を卒業して仕事を始めた時に、どう活かすか。

言語を学んでも、それをどう使うか、活かすか。

ボストンダンスコミュニティの団結力も更に強くなり、ボストンダンスシーンはとっても熱いこの頃。

セメスター始めということで、怒涛のオーディションシーズン。

学校も今週から始まり、冬休みの間はこんだけダンスやランニングをしていたけれども、今学期は勉強と仕事を第一に考える。

友達に言われた一言。

「Sakieって本当、何に対しても全力だよね。」

だって、こっちは人生120%で生きてるからね!!!!!