純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

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【SANO】Where art meets technologies

本当に久しぶりの更新になってしまった・・・。色々とあり、今日本に帰ってきている。

今の時点であまり多くを語ろうとは思わないが、一言言えるのは、人生なかなかうまくいかない。うん。でもそうやって困難や試練を乗り越えてた先に成長があるのだと今、身を持って実感中。

と、まー日本に帰ってきているということもあり私がとっても行きたかった「ところ」がある。それは、今お台場で開催中のお台場夢大陸。

いや、別に夢大陸に行きたかったわけではない。夢大陸の中にあるDMMとチームラボがコラボした「DMM. プラネッツ」に行きたかったのだ。

来年フジテレビに入社する友達にあまり深く考えずに「DMM. プラネッツって混んでるかな~?」とメッセージを送ったとこと「一緒にいく?」との返信が。

ということで彼女と行ってきた。

DMM.プラネッツ・・・一言でいうと「WOW」。もうそれ以外言い様がない。本当に素晴らしかった。

もともと光が好きな私。写真を取るときは、基本的にアングルや、被写体より「ライティング」を重視する。常に光を追っているかんじ?だから私のインスタを見ると結構朝日や夕日の写真がある。

DMMプラネッツはかねてからCNNや海外のメディアで目にしていた。ちょうど数週間前にもチームラボの代表、猪子さんがNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組に出ていたので、父と一緒に見ていた。そこで、チームラボが手がけたシンガポールのアートサイエンス・ミュージアムに入っているアートをフィーチャーしていて一度はどんなものか見てみたい!と思っていた。

だから今回は色々とあり急遽日本に帰ってきたが本当にラッキーだった。8月末までしか展示してないそうではないか!

まず面白いと思ったのは、テクノロジーとアートの融合。今までアートと言うと、絵であったり、写真であったり、銅像であったり。どちらかと言うと長い間、「原型」を大幅に変えずに愛されてきたもののイメージが強い。例えば今でも美術館にいくと多くの展示物が絵や、銅像だ。近年だと3Dプリンターを浸かったアートや、映像を使ったアートがあるが、やはりまだあまり浸透していないのでは?だから、今回のDMMプラネッツで私が目にした「アート」はすごく新鮮に感じた。でも、すぐに「これはれっきとしたアートだ!」と思えた。

この展示会では主に展示物が3つある。展示物といっても一つ一つの部屋が展示物なので、「モノ」というよりは展示室になるのかもしれない。展示から展示に移動する通路は真っ暗なのだ。本当にちょっと危なっかしいぐらい真っ暗。足元がほんの少し照らされているぐらいだった。でもその暗闇の先には光の世界がある。

のれんのようなカーテンをくぐるとまず天井から光が降ってくるような・・・光の雨の世界がある。部屋の壁と床は鏡で覆われており、部屋の真ん中にはクリスマスライトをもっと大きくしたようなコードが天井から吊るされている。そんな光のコードが数百?いや、数千本吊るされている。そこにプログラミングされたパターンで光ったり、暗くなったり、色が変わったりする。スマホであるウェブサイトにアクセスすると、好きな光のパターンを選び、それを実際に点滅させられる。部屋が生きているようだった。まるで呼吸をしているように急に明るくなったり、徐々に暗くなったり。壁や床が鏡ということで、本来であればそこまで大きくない部屋だが、エンドレス続いているようにも感じた。そして鏡があることによって、光が鏡に反射し、より明るい世界が生まれていた。光と言ってもただついたり、消えたりしていたわけではなく、BGMが流れておりそれに合わせて光ったり消えたり・・・。そのBGMも音楽と言うよりは、ヨガをしたり、瞑想をしたりするときに使うようなヒーリングミュージック系の音。だからすごく自然と音が体の中に入ってきて、魅了されるのと同時にすごくリラックス効果もあった。本当に光が生きている・・・いや、部屋全体が生きているようで、私はそんな巨大な生き物の中にいるようだった。

次の部屋にいくにはまずズボンの裾を上げて・・・膝までスキニーパンツの裾を上げて、暗闇を進むとどんどん水の中に浸かってく。しかもその水が白いのだ。色で言ったら牛乳3を水1で割った感じの白。なんだろうと思いまたまたのれんをくぐると、そこには最初の部屋とはまた違った光の世界があった。ここもまた壁は全部鏡。よくモールとかにいくと天井にプロジェクターがあって、床に泡とか魚をプロジェクションしているの見たことないだろうか?まさにそれを「水」でしているのだ。この部屋では水をスクリーンとして使っていて、魚や花や、なんとも言えない色を写していた。夏だから外は暑いし、冷たい水に浸かれるのは本当に嬉しい!でもこうして水をスクリーンとして使っているアートはあんまりない気がする。今まで滝をにプロジェクションをしてたり、噴水にプロジェクションしている・・・みたいなのは聞いたことあるけど、自分が浸かってる白い水にプロジェクションは本当に奇想天外だった。しかも写されているものが常に動いているのだ。鯉がたくさんいて、センサーで人を感知して、人に当たると逃げていくか、鯉がはじけて(簡単に言ったら死んで)そこに花が咲く。自分がアートの一部に浸かっていてどんどん吸い込まれていく感覚だった。

[caption id="attachment_6792" align="alignnone" width="5472"]IMG_1658.jpg 「水」をプロジェクタースクリーンとして使ったアート[/caption]

そして最後の部屋は一言で言うとプラネタリウムみたいなところ。ここの床も壁も鏡で出来ていて、天井はドーム状になっていた。天井に色々なものがプロジェクションされている部屋。本来であればプロジェクターのような機会は床にあって、正面にあるスクリーンに絵が映し出されるんだけど、ここは違った。床ではなく壁に映し出す機会があるの。うまく角度を設定してるんだろう。

床に寝そべってずっと変わる絵・映像を見ている。映される映像が同じ方向に動くと平衡感覚がなくなり倒れそうになった。自分も回っているのではないか?と思うぐらい迫力があった。この部屋は寝そべりながら、映像を鑑賞した。素晴らしかったが、やっぱり最初の2部屋のインパクトが大きすぎた。

色々と計算されてここは作られている。アートと言うとあまり「計算」という言葉が合わない気がする。例えばクラシック音楽。これらは数学からかけ離れた「アート」と思われがちだが、多くは数学的に計算されて作られている。そして自然界や昔の建造物で私達が見て「綺麗!芸術的」と思うようなものにもだいたい黄金比(約5:8)が用いられている。だから「偶然」のアートもたくさんあるが、多くは必然的で、ものすごく考えられている。

話は大きくなるが、私達の人生で起きる「偶然」は意外とそんなに偶然なことではないのかもしれない。本物のチャンスは常日頃から頑張っている人がものにする。チャンスは皆に降ってくるものだが、ごく一部の人が幸運の女神の前髪をつかむ。

まさか今回興味本意で行ったDMM.プラネッツでこんなに考えさせられるとは思わなかった。でもちょっと行き詰まっていた時だったからすごくリフレッシュでき、また前を向き歩んでいくリセットが出来た。