純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

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【UNO】ボストンでの家探し -vol.1-

今日は私の大切なルームメイトの30歳の誕生日。一緒に我が家でお祝いしたのは3年目。そんな彼も結婚を機に来月末に引越しをすることが決まっている。

本当の家族のような関係になった彼とも初めは紛れもなく赤の他人。こんなに長い間住むとは想像していなかった今住んでいる家を見つけた話を今日はしたいと思う。

2012年8月中旬、私はボストンに到着。ボストンには一人だけ、日本で一緒にバイトをしていた友達が夏休みの間だけ帰省をするということで、数ヶ月前から家が見つかるまで泊まらせてもらう約束をしていた。有難い話だ。ところが前日突然連絡が来て

"I'm not sure if you can stay at my house."

いやいや、あと12時間以内にフライトだから。何言ってんの?って私も全く意味がわからないのでそのまま放置してフライト、ボストン着。空港には迎えに来てくれるということで、なんとか合流。そこで友達が

"I'm going to family trip from this Thursday, so you can stay for only 4 days"

最初は冗談かと思ったけれども、どうやら本気らしい。私に与えられた期間はたった4日間で、家を見つけろとのこと。ボストン留学を心に決めてきたものの、ボストンにきたのは初めて。土地勘も、治安も、何も知らない。こんな適当なやつを信用した私が馬鹿だったとさすがに自分を責めた。

友達の家は、郊外の高級住宅街。ボストン市内に出るには、車で30分かけて電車の駅まで行き、そこから40分ほど電車にのりボストンに着く。ボストンに着いた次の日は、まず学校に行ってテストを受けなければ行けなかったので1日目終了。

家から追い出されるまで残りあと3日。

もちろんホテルも見てみたが、ボストンのホテルは想像以上に高い。日本のようなビジネスホテルというものがないので一泊どこも約$150。ホテル暮らしはなるべく避けたいという思いからホテルは予約をせずに、アメリカ在住の人にはおなじみのCraigslistという掲示板で良さそうな家に手当たり次第連絡をしていた。

アメリカでは9月から新年度。ボストンは学生の街ということで、ほとんどの人が9月1日に引越しをする。最初はCraigslistで家を慎重に選んでメールを送っていたものの、10通メールを送ったとして、2通しか返信がこなかったので最後はやけくそに値段と土地がマッチしたところ全て、手当たり次第メールを送っていた。

家から追い出されるまで残りあと2日。

急遽、なんとか4件の家を見に行くことになった。アメリカという地に降りて3日目、もちろん携帯も持っていない。友達が車で回ってくれるということだけが救いだ。私は説破詰まりストレス崩壊寸前。何が何でも早く家を探さなければ!という思いだったのに対して、友達はもちろんそんなことは微塵も思っていない。

なんとか車を出してもらい物件を見に行くことに。掲示板で家を探すなんてしたこともなければ、一人暮らしをするのも初めて。昔のトロントでの語学留学はホームステイだったので自分では何もする必要はなかった。

4件見に行く予定だったものの、連絡が取れなかったり時間がなかったりで、実際に見て回れたのはたった2件。しかもどちらともイマイチ。せっかく今日家を見つけるチャンスだったのに。。。と愕然して友達の家に帰ることに。

家に帰ると、友達のお父さんが「今日は何したの?」ときいてきたので、家を見に行ったと詳しい地名までいうと「そこは危険な土地だから行くんじゃない!先週も車の中にいた2人の女性が銃で撃たれたんだぞ!お前、そこに連れてったのか?」と、友達が責められていた。私はアメリカに住むこと自体初めてで、カナダは銃を持つことが禁止されている国なので、この会話が現実なのか非現実なのかもはやわからない状態。

そうか、私はアメリカに来たのか。

家から追い出されるまで残りあと1日。

続きはまたの機会に。。。