純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

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海外に住んで視点が変わって見えてきた世界

【UNO】境界線

アメリカ人が仕事とプライベートのオンオフを切り替えられるポイント。それは、会社の同僚とプライベートの友達を分けるということだ。

日本の社会(会社に限らず)は、よく部署で飲みに行く。飲みに行くと、少しづつみんなと打ち解け、仲良くなり、会社のチームワークがよくなる、という考え。でも付き合いで飲みに行かなければいけない時もよくある。

それに比べ、アメリカ人はあまり会社全体で飲みに行かない。みんな時間になると"Have a god night everyone!" と、すぐに帰る。仕事とプライベートで線引きがあり、会社の中だけで関係を築き上げる。もちろん会社でも仲の良い人はいるし、プライベートで遊ぶこともある。でもそれは、仲が良いからであって、別に乗り気じゃない相手とは行かなければいいのだ。「今日飲みに行くるからおいでよ!」と言われても、もう予定があるとかいえばだれも「この人いつも誘っても断る。ノリ悪いなー」なんて思わない。「そっか、残念だね。Next Time!」となって終しまい。それ以上の事は考えない。

先日大切なレッスンを学んだ。女性としてどう強く社会で生きていくか。

現在、前に行っていたコミニュティーカレッジ(2年制大学)のNewspaperのレイアウトデザインのボランティアをしたのが、そのアドバイザーは学校のキャリアセンターの知り合いのつながりで顧問としてボランティアしている人と連絡を取り合っている。私のLinkdinでグラフィックデザインのポートフォリオをみたキャリアセンターの人が私をリコメンドしてくれたのだ。

気軽な気持ちで引き受け、ポートフォリオにのっけられるなあというノリで引き受けたものの、週末3日間以上+a費やさなければいけない結果になり、他のこと手がつけられないほど。

これ以上はできないと思ったできごとがある。この顧問(定年後の60歳以上男性)のセクハラ。レイアウトデザインをしたのは私だけ。やたら私と二人でミーティングをしたがり、ボーイフレンドはいるのかとかとパーソナルな質問をしてきて、必要以上にメール/テキスト/電話をしてくるのだ。最初は、私の思い込みかと思っていたが、この間ミーティング中にパソコンで作業をしていたら真横しかもとても至近距離に座ってきて、とってもuncomfortableに感じた。たまにボディタッチまで。

別の日は、私の家で作業をしたほうが効率がいいならそうしようと言ってきたり、私のダンスのショーを見にきたいなど。

この一連の流れをボーイフレンドに話すと、なんでここまで我慢したのかと言われた。少しでも不快に感じることがあったら、「近すぎて、不快に感じる。少し離れて座ってくれ。」とその場で言うべきだと。パーソナルな質問をされても、「仕事とは関係ない話だから話したくない。」とハッキリ言いなさいとのこと。こういうことは社会でよくあることだこら、今回の件は自分で対応してみなさいと。(お父さんみたいだな笑)

私はこんなこと初めてだし、日本の文化って、変わりつつあるものの、上司には何も言えない社会。少しでも変な事を言ったら、私の明日のポジションがどうなるかわからないという感じ。例えば、飲み会の時に年配の上司の横に若い人が座らされたり、私のお母さんの時代なんか忘年会で社交ダンス踊らされたとか言っていた。社交ダンスとか古すぎだけど笑

今回の件で、その場でハッキリ言っていいんだと驚いたのが正直なところ。

アメリカでは女性の社会での立ち位置はとても敏感なトピック。私のとっているInternational Relation/国際関係の授業でフェミニズムについて学んだ時の、クラスのヒートアップ具合には驚いた。200人以上もいる講義室しかも朝9時の授業にも関わらず、授業が進まないほど色んな人が意見を言い、共感する意見には拍手。

というのも、SANO/Amiの一つ前の記事に書いてあったように大統領選でヒラリークリントンさんの話題が飛び交うし。この間日本から帰ってくる飛行機の中で隣のおじさんに、ヒラリークリントンについて日本ではどう思われてるのかと唐突に聞かれたほど。

私もボーイフレンドとこういうディスカッションをたまにするが、ジェンダーや年齢関係なく一番能力の高い人がなるべきだという結論に。これこそ本当のEquality/平等。

今回の件は、一通り仕事を終わらせて「これ以上やると、勉強と仕事に支障が出ます。普段は雇われてやる仕事を完全にボランティアでしたんですが、正直ボランティア以上の時間と能力を費やしました。たくさん学ばせてもらいありがとうございます。Good Luck」というメールをデータと一緒に送り、終わらせた。これに対し、お礼に食事に連れて行きたいと、何度もメール、電話、テキストメッセージがきたが、忙しいので時間がないといって断ったら、お礼にお給料を払いたいと。。。断ったけど。

私のポートフォリオサイトにはしっかりと載せたので、よかったらチェックして下さい。 --> sakieuchibori.com

ビジネスの場で必要以上なパーソナル、不必要、不快に感じる質問があったら、答える必要はなく、立ち位置関係なくきちんと言うべきことは言わなければいけないということを学んだ。一度舐められると、それが続くしね。

こうやって女性も社会の場で強くなっていく。日本でこういう文化が根付くのは時間がかかりそうだが、このブログを読んでくれる人だけでもこのようなアイデアを覚えておいてほしい。