純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

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【SANO】祝日を祝うのであれば祝日の本当の意味も知ろう

もう日本ではハロウィンの日。 ハロウィンはただ仮装する日ではない。

もともとケルト人が祝い始めた日。ケルト人の一年は10月31日に終わっていたそうだ。温かい夏が終わり、寒く暗い冬が来る。すると亡くなった家族の霊が戻ってくる。そんな「いい霊」と一緒に悪い精霊や魔女も出てくるらしくそれから身を守るために仮面や仮装をして追い払っていた。 だから子供たちはもともと魔女や、お化けに扮して近所の家をまわり「Trick-or-Treat(お菓子をくれないと悪さをするぞ)」と唱える。

もちろん今の時代魔女やお化けのような「定番」の仮装をする人は減っている。去年子供に一番人気だったのはアナと雪の女王のコスチューム。女の子はもちろんアナかエルサ。男の子はクリストフかオラフ。

でも年齢を重ねるにつれだんだんコスチュームの生地面が減っていく。高校生や大学生の定番は「Sexy〇〇」。セクシーナース、セクシーポリス、セクシー犯罪者・・・。

これは女子生徒に限らない。男子生徒もセクシー消防士、セクシースパイ、セクシードクターといろいろと「セクシー」なコスチュームがある。基本セクシー=上半身裸。

びっくりしたのは、ドラマや映画の事件現場でよく見かけるあのテープ・・・アメリカでは黄色なのだが、あれだけをカラダに巻いている人をみたことがある。もちろん大切なところは見えないように隠して、最低限だけをカバー。後は丸見え。あれをみた時は流石にびっくりした。

私の所属する生物学科では毎年教授、助教授、アシスタントの人たちがある一つのテーマを決めて仮装する。

ちなみに3年前は不思議の国のアリス。2年前はトイストリー。去年はルーニートゥーンズ。そして今年はミニオン。

しかもクオリティーは高い。毎年かぶらないように相談しているのか、基本的に毎年アニメのキャラクターがほとんど集まる。手作りの衣装もあれば買っている人もいる。でもみんないい大人が子供のように楽しんでいる姿をみるとこっちも楽しくなる。

ちなみに私は今年は仮装しないが、大学一年生の時に遺伝学をとっていてその教授が遺伝学に関係あることの仮装をしたらエキストラポイントをくれるといわれた。なので、私は遺伝学の祖ともいわれているグレゴール・メンデルに扮してみた。彼は司祭だったので、ローブを着て手には木で作った十字架と彼が研究をしていたエンドウマメ。ちなみに丸メガネをかけていたのでそこも真似してみた。メガネをかけた時に友達からいわれたのは「ガンジー見たい」の一言。いや宗教って繋がりはあるかもしれないけど、もともと違う宗教だし・・・としか言い返せなかった。自分でも結構ガンジーに似ていたと思う。

ニュースやツイッターでもハロウィンの渋谷、六本木はすごいと書いてあった。 実際に写真を見てみると皆さん気合を入れて頑張っている。でもよくよく考えてみるとみんなハロウィンの本当の意味はそっちのけで仮装パーティーのみ真剣。 これは日本人特有というか、日本でよく見られる傾向だと私は思っている。クリスマスもそうだ。バレンタインも。クリスマス=恋人の日、クリスマス=ケンタッキーフライドチキンの日(これはKFCの宣伝力に座布団一枚!)と思っている若者が大半じゃないだろうか。バレンタインも間違ってはいないが、アメリカではチョコよりもバラをあげたりする。しかも必ずしも女性からではない。

日本は日本と割り切りたいところだが、こういった日を祝うのであれば本当の意味もちょっとはわかってほしいと思ってしまう。