純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

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海外に住んで視点が変わって見えてきた世界

3 More Weeks 前編

一週間前に「あと4週間」なんて記事を書いたと思ったら、もう2016年まであと3週間となってしまった。一週間が濃すぎてとても早いので、つい最近の出来事も遠い昔に感じる。

2015年は将来の方向性が少し定まった年でもあった。

もちろん、どの国どの都市で落ち着きたいかという意味での定まるというわけではなく、どういうことを仕事にしたいかということ。

去年2014年5月にコミュニティーカレッジを卒業したのだが、そのあとにOPT (Optional Practical Training)という学生ビザのままで卒業したら申請できる働けるビザを使い1年間マーケティング部署で働いた。

私がアメリカに来た時は、漠然とコミュニケーション学を学びたいと思っていたのだがその理由が「やりたいことがはっきりしないから。」なんとなく広告業界に興味があったけれども、ざっくりとした広告業界で何がやりたいか定まっていなかった。

私はなんでもトライしなきゃ気がすまない。2年生の秋学期に、ラジオのインターンシップを運良く紹介してもらい、電話での面接のあとに実際に会って働かせてもらうことになった。ラジオなんか全く聞かないけれどもこれもコミュニケーション学の一つ。なんか学べることがあるかもしれないと思い始めることに。

結果、あまり興味がなかった。とてもいい経験になったしなによりも興味ないということが分かって大満足。

その次のセメスター。やっぱりマーケティングが気になるなという直感の元、私がお世話になる教授にその胸を伝えたところ、教授の友達が会社を立ち上げたというのでそこでインターンをさせてもらえないかというお話をしてくれた。その頃の私なんて、なんの経験もないただのちんちくりん。笑 SNSマーケティングをしたが、具体的になにをすればいいかなんてことを全く教わらなかったので自分がしていることが正解なのかよくわからぬまま色々なポストをした。笑 でもとても助かったのが、自分の空いてる時間に色々なリサーチをしなさい、他の会社がどういう広告を出しているか、どんなマーケティングをしているか。それも勤務時間に足していいよと言ってくれた。

こんな寛大な会社、そして上司にとても感謝をした。

このセメスターの終わりの3月末くらいから、卒業後のためのいわゆる就活をした。といっても正直なにもしなかったのだが、唯一見つけて心の底から働きたい、とっても刺激的!と思った会社があった。btraxというサンフランシスコにあるグローバルマーケティングの会社。よくスタートアップのことをブログに書いたり、デザインとビジネスについてやアジアに対するアメリカからのマーケティング等、自分の日本人という強み+アメリカに留学しているという強みが二つ叶えることができる会社だと思った。

でも正直、私はただのマネージメント専攻のボストン近郊にある小さなコミカレ学生。サンフランシスコの会社なんて遠い存在だなあと思っていた。。

そんなある日、いつも通り何気なくTwitterをチェックしBtraxそしてFounder and CEOのBrandon K. Hillさんのアカウントを見つけたのでフォローをしたらなんとフォローバックをしてくれたのだ。なにも仕事話なんかしてない、まだダンスを本格的に始めていない頃だったので、正真正銘等身大のアメリカ留学生だった私。「なんでこんな私にフォローバックしてくれたんだろう?」と疑問でしかない状況を目の当たりにしながら、せっかくフォローバックしてくれたのだからということで軽く返信をした。

"Thank you for follwing me back. I like your blog a lot!"

カジュアルでTwitterの返信らしい内容。すると、Direct MessageでBrandonさんからメッセージが届いた。

"Hi Sakie, thank you for your message. I hope to see you in person sometime"

「さきえ、メッセージありがとう。いつか直接お会いできるといいですね。」

相手から直接会えるといいですねと言われた私は早速仕事を探していることを伝え、自分の履歴書を送り、BrandonさんとManagerさん3人でビデオ面接をすることに!Twitterからの出来事で、面接が決まったのがその後2日間。色々よくわからない状況に戸惑いながらも、btraxのブログを片っ端から読んで自分自信のことを少し整理していざ面接。

面接中に、はっきりと「もうこの夏のインターンも決まっているし、どのポジションも空いているわけではないんだけれども、面白そうだと思って面接をすることにした。今一緒に働くことができなくても、将来「あ〜Sakieって子いたな」とポジションが空いたら連絡するかもしれないから。」と言われた。

私は彼らとお話しができただけでとても刺激的になったし、なによりも私が一番聞きたかったお話を聞けた。

「私はグローバルマーケティングに興味があって、日本人というバックグラウンドを活かせる仕事がしたい。それにデザインなども興味があるんだけれども、この先どういうことをしておくべきですか?」

すると、Brandonさんが 「はっきり言って大学の学位は大切ではない。何を学んで、何ができるようになって、どういう考えをしているか、ということ。例えば自分のブログを作って自分の考えを書いたり、作品を載せたり。自分のスキルを磨くことと、それをアピールする場を持つこと。」

その後、いくつか無料のオンラインクラスをサイトをわざわざメールで教えていただいた。特にこのビデオ面接から何かに発展したわけではなかったけれども、本当にこの時にいただいたアドバイスが今、身にしみて大切なことがわかる。1年半前は正直100%理解しきれてなかった。

このビデオ面接から数週間後に、学校で募集していたカーディーラーシップのマーケティング部署でのインターンに応募し、お世話になっている教授が私を推してくれたおかげでそこで働くことになるのだが、その話は後編にて。

アメリカのスタートアップならではのTwitterからの発展。実はUberも Twitterでの呼びかけがきっかけで初期メンバーが形成されている。Twitterのネットワーク力、恐るべし。