純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

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【SANO】サンタさんを信じる

メリークリスマス from the U.S.

丁度アメリカでも25日になりました。もう今年も残すところ6日!いつの間にか2015年も終わってしまう・・・

幼い頃は毎年家族でクリスマスを祝っていた。

私の通っていた保育園がカトリック系の園で年長になると劇の披露会があった。イエス様の誕生についての劇。私は羊飼い役で今でも歌った歌やセリフを覚えているぐらい印象的だった。

そしてその保育園ではクリスマス会で子供たちにプレゼントが渡されていた。大きいプレゼントを貰う子供もいれば小さいものをもらう子供もいた。ずっとサンタさんについての話を聞いていたので私は小学校高学年までサンタさんについて信じていた。毎年保育園にサンタさんが大きなソリでやってきてプレゼントを置いていくとばかり思っていた。でも後々きいてみると現実は甘くなかった。

保育園を卒業した後も毎年24日の夜から25日の朝にかけてサンタさんが私の家にはやってきた・・・と言いたいが、親がサンタさんになりすましプレゼントを置いていってくれていた。牛乳やワインとクッキーをベッドサイドに置き眠りにつくと翌日は飲み物が飲まれていてクッキーにもかじった後があった。ある一年起きてみると枕元にプレゼントがない。一階に降りて行ってもどこにも見当たらない。若干パニクりだしてダメ元でベランダをみてみるとプレゼントが置いてあった事もある。

子供としてはプレゼントも嬉しいのだが、今になって思い出すのは毎回必ずプレゼントと一緒に贈られてきたクリスマスカード。サンタさん=年老いたおじいさんということで毎年下手な字で書かれた手紙をもらっていた。多分父か母が左手で書いたのだろう。でもここまでサンタさんを信じさせようと頑張る親は相当いないと大人になって関心した。それと同時にもし私に子供ができたら同じことをしてあげたいと思う。

サンタさんは実際には存在しないかもしれない。でもこの経験を通して私は「信じる」ということを学んだ。信じるということには良い面も悪い面もある。でも私が学んだ「信じる」はいくら周りが無理、ダメ、不可能と反対しようが自分が出来ると思ったら自分をとことん信じるということ。小学生中学年にでもなると周りからサンタさんを信じているということでバカにされたこともある。それでも私は信じ続けた。誰が正解だったか?サンタさんがいないということは証明されていない。だから信じていた私が正解だったのかもしれない。

頭では親がサンタさんになりきっていたと分かっているのだが、まだ私の中にいる子供が、あれは嘘じゃないと言い張っているような気もする。サンタさんは私に多くの夢を与えてくれた。毎年プレゼントでなにを貰えるかドキドキしていたし、もらったプレゼントはどれも嬉しかった。

今はもうサンタさんからのプレゼントは貰えないが、彼からは「信じる」というとっておきのプレゼントをもらえた。これは私が一生重宝するプレゼントかもしれない。