純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

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【SANO】私って世界一の幸せもの

今日から来週の火曜日まで秋休み。もう一学期の前半も終わり、休み明けには後半が始まる。 どんどん年を重ねるにつれて一週間、一ヶ月、一年が短く感じるのは私だけだろうか?「もう少しゆっくり時間が過ぎてくれればいいのに!!」、「一日36時間あればいいのに!」なんて思ってしまうが、冷静に考えるとこういうふうに考えられるのは恵まれたことなのかもしれない。

大学に行けて毎日新しいことを学べている。信頼できる仲間に囲まれて、助けが必要なときには頼れる人もいる。家族は私のやりたいことを全力で応援してくれる。私は世界一幸せものかもしれない。いや、私は自分は世界で一番の幸せものだと思っている。

ちょっと冷静になって考えてみる。「幸せ」ってなんだろう?毎日笑って過ごせること?お金がたくさんあってなんでも欲しいものが手に入ること?大切な人/恋人がいること?好きなことをなんでもやれること?もしこれらが幸せ度を測る基準だったら私は丁度真ん中あたりに属すと思う。でも自分では世界一だと思う。この違いは何なんだろうか?

考えてみると「幸せ」の定義を決めるのは自分自身。あなた自身。みんな幸せ度を測るものさしは違うというところに気づいた。ある人はお金が沢山あれば幸せ。また別の人は大切な人がいればそれだけで幸せ。美味しいものを毎日食べれば幸せと感じる人もいる。私にとっての幸せの定義とは何なんだろうか?と考えた時にいくつか思いつくものがあった。 −大切な人がいて、みんなが無事に過ごしていること −夢をもって、それを追いかけること。追いかけられること −笑うこと。他愛のないことで涙がでるぐらい大笑いできるエネルギーがあること。 −毎日なにか当たらしいことを学べること

もちろん他にもあるが、大きいのはこの4つだと思う。

さっき言ったとおり私には大切な人がたくさんいる。地球の反対側にいるが、親は元気に過ごしている。50半ばなのに私以上にパワフルに仕事をしている。弟も勉強に励み、質問や分からないことがあればメッセージを送ってくる。なんでも話せる友達は日本だけでなく、アメリカやイギリスにもいる。悲しいことがあれば一緒に涙を流し、上には上がいるということを思い出させてくれて、私をインスパイアしてくれる人ばかりだ。

私には夢がある。将来やりたいこと。将来の自分の理想像。将来自分がもつかもしれない家族。もちろん障害物は嫌になるぐらいあるけど、今はその夢に向かって走っている。障害物につまずき辞めたくなる時ももちろんある。苦しんでつかむほどの夢なのか?という質問が頭を過ることもある。でも、私にとって夢をつかむことが一番大切ではない。その夢にたどり着くまでの道のりで学ぶこと、経験、出会う人の方が大切。だから常に夢は持ち続ける。夢は私を走らせるモチベーション、きっかけだから。

私は基本的に毎日何かしらで笑っている。面白いお笑いの動画を観てヒーヒー。友達の話が面白くてゲラゲラ。自分の思考回路が意味分からなさすぎてクスッ。笑うことはホルモンの分泌にも繋がるし、健康にもいいことが研究結果で出ている。そんな生物学的に見てもカラダにいいことを無意識にできているって幸せ!

そして最後に私は毎日何かしらを学んでいる。授業で細菌の凄さを学んだり。地球の複雑さを学んだり。ニュースをみて世界情勢について学んだり。読書をしていて新しい単語を学んだり。学ぶということはすごく特別な事だということに私が気がついたのは恥ずかしながら高校に入ってからだ。 日本人として生まれて、小学校に行くのは当たり前。義務教育という法律まであるのだから、最低でも小学校、中学校まで行くのはごく普通のこと。今ではほとんどが高校まで進み、就職したかったら基本的には大学に行くのが通常。でも世界では多くの子供が学校に行けず、家の手伝いをしたり、兄弟の世話をしている。UNESCOによると610万人の子供が小学校にも行けていない。特にサハラ砂漠以南のアフリカ諸国では大きな問題になっている。家庭の事情で高校、大学に進めない人も大勢いる。そんな中でこの特権を当たり前と思っていた自分は無知だった。でもこれもあることがきっかけで学ぶことが出来た。私は恵まれているからこういうふうに学校に通うことが出来る。これほど幸せなことはないじゃないかとも思う。


周りからみたら私は世界一の幸せものだとは思われない。でも私は幸せだ。世界一の幸せものだと思っている。辛くて嫌になることもあるが、それも人生の一部。それも含めて私は幸せだ。私の幸せ度を決めるのは私自身。だから周りにどう思われようと胸を張って「私は幸せだ」という。

あなたはどうだろう?幸せですか?