純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

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【UNO】ボストンでの家探し -vol.3-

意外と長くなってしまった私の家探しの話は今回で完結することにしよう。

タクシーの中で緊張と不安に押しつぶされそうながら、覚悟を決めて会ったこともない家に2週間だけ滞在をすることに決めた私。だってすぐにでも家なき少女を脱出したかったから。

ついに、タクシーが家の前で下してくれた。割と古めの一軒家の2階らしい。1:30PMに行くと元々行っていたのでベルを鳴らすと、真面目そうなチャイニーズが出てきたのだ!「よかった~チャイニーズなら安心できる」と思ったのが本音。そんな彼が一言、

「本当に全部荷物まとめてくると思わなかったよ。」

私もアメリカ生活も4年目に突入しているけど、下見をせずに荷物もっていく人はいない(日本でも同じか)。

そんなことはさておき中に入ってみると、私の部屋になる場所はかなり広く綺麗だった。どうやらこのルームメイトたちはほぼ全員チャイニーズの学生らしいので、この時点で安心したのを覚えている。ベットのシーツや毛布やら生活に必要なものが全くないことに気づき、あたふたしているところに、シーツ等を恵んでくれるまで優しいルームメイト。

このチャイニーズの彼は元々私の部屋にすんでいたのだが、新しいマンションの一室に引っ越したので8月支払の最後2週間を補うために、短期で住む人を探していたらしい。この彼は一緒に住んでないにも関わらず、数日後にIKEAに連れて行ってもらい私の必要なもの一式揃える手伝いをしていたので、本当に感謝している。

かなりほっとしたのもつかの間、私には9月1日から住む家がないのだった。まだアメリカのボストンという地に降りたって6日目。今いるこの家から追い出されるのもあと1週間半。

新たな家探しが始まった。

やっぱりいくら色々な掲示板に連絡をしても、なかなか返信がこなかった。毎日パソコンと向き合い、随時更新をチェックし、メールをしていく日々が3日目になろうとした頃。私の大学から1駅で駅チカのリーズナブルで綺麗そうな家の投稿があったので、速攻連絡。携帯もこの2日の間にゲットし、電話番号も載せておくとすぐに電話がかかってきた。

まだ電話で英語を話すのもとっても緊張していたころで、相手が何を言ってるのか理解できるかが不安、そして私の英語も理解してくれるかが不安だったが、電話でちょっとしたインタビューをした後に次の日家を見に来ないかと言われた。

今回は今後長く住む家なので慎重に決めたかったが、家とオーナーを見たらとても気に入り、オーナーも私のことを気に入ってくれたので、この家に住みたいという思いを強く伝え帰宅。オーナーは他にも下見に来る人の予定があったので、そのあとにすぐ連絡するということ。

家に帰り数時間すると電話がかかってきて、「君に住んで欲しい。」とのこと。あんなに長かったように感じた家探しも気づけば一週間で決まり、怒涛の家探しの日々に幕を閉じた。

最後はトントン拍子で決まり、これでいいのかと思ったしルームメイト誰一人にも会えなかったから少し不安だったけれども、気に入らなかったらまた探せばいいやという軽い気持ちで入居したこの家も住み始めて早4年目。

ルームメイトにもとても恵まれ、二人とも5歳ほど年上の社会人。お互いをリスペクトし合い、相談もするし、平日の夜にもかかわらずワインにギターで遅くまで語ったり、一緒にマラソンを走ったり、キャンプやサーフィンをするほどの家族のような仲に。他の2人のルームメイトもこの家にたどり着くまでの家探しは苦労したみたいで、まさかこんなに住むと思わなかったと口をそろえて言うほど居心地がいい。だから、ルームメイトの1人が来月末に出て、次の人がどんな人がくるのか少し不安。でもここはポジティブにまた新しい家族が増えると思うと少し楽しみ。

何に対してもフィーリング/直観はとても大切だ。私は根拠もないフィーリングを信じてここまでこれたので、今後もこの直観を信じて突き進んでいこうと思う。