純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

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【SANO】私は君より忙しいから

大学にいるとよく「忙しい!」、「I'm so busy!」と言っている人をみかける。

試験、課題、バイトに追われて忙しいのはわかる。 私が行く私立の大学は数年前に全米で2番目に勉強量が多く、勉強が激しい大学と言われていた。あのハーバード、MIT、スタンフォードなどを抜いてアメリカ2位だったらしい。だから同じ大学の学生としてみんながどれだけ忙しくて、大変なのかはわかる。 もちろん私も「忙しい」という言葉は使う。「今日は忙しくてまだご飯も食べれてないんだよね」とか「明日は忙しいので明後日にミーティングできる?」とか。

でも私がクエスチョンに思う人達がいる。それは忙しさで周りを抜こうとする人たち。説明しよう。

まず彼らはアナタが勉強している時に通りかかり聞いてくる 「この頃どう?」(How's it going?)

すると勉強に励んでいるアナタはあまり考えずに 「いやーすごく忙しいよ」(I'm super busy)と答えてしまう。

勉強にすぐ戻りたい人はこれ以上はなにも言わない。でもちょっと勉強の休憩をしようとする人は、 「来週にテストが2つあって、明日明後日は仕事も入ってるし、実験もしなきゃ。もー時間がほしい!」(I have 2 tests next week and I've got to work tomorrow and the day after. Oh I also have to do my lab. Ugh I need more time!)と自分の忙しさをちょっぴりアピール。

どちらにせよ、もうすでにアナタは彼らのトラップにはまってしまっている。

彼らはこういう 「そうなんだ。僕も/私も忙しいよ。来週にテストが3つあって…あ!論文も提出しなきゃ!明日から週末まで毎日フルでバイトを入れてるから寝る時間もほとんどないし…でも君は大丈夫だよ。だって寝る時間はあるんでしょ?」 (Oh no! Yeah I'm quite busy too actually. I have 3 tests next week... Oh and I have a paper due too. I have to work full time starting tomorrow through the weekend so I have no time to sleep! You'll be fine! At least you have more time to sleep!) というような答えが返ってくる。

こういうふうに誰よりも忙しさで上回ろうとしてくる人は周りに何人かいないだろうか?残念ながら私の周りには何人かこういうことをいう人がいる。忙しさで勝ってなにがいいのだろうか?

もちろん忙しいのは分かった。でも私はいつもクエスチョンに思うのがこの人達は「忙しい」を理由に物事を断ったり、同情をかったりする。

ちょい!それは違うだろうよ!と一発言ってやりたくもなる。

ここまで自分の忙しさをアピールしてなにがしたいんだ!?

私は忙しい時こそプライオリティ/優先順位づけが大切になると思う。 まず、アナタにとって大切なことはなにか?そこから順番に順位をつけていけばいくら忙しくても時間は作れる。もし優先順位が低いことであったら翌日に回してもいい。そして、それでも回せないようだったら手放すことも視野に入れなければいけないと思う。

忙しすぎてみるみるうちに成績が落ちていってどうしようもないところまで行ってしまった人も何人か見てきた。ここまで行く前にプライオリティを決めて、今自分がやらなくてはいけないこと、後回しにしても大丈夫なこと、今の自分には出来ないことを決めていく必要がある。これこそが自己管理。 ちゃんと自己管理ができていたら、最低限の睡眠もとれて、やらなければいけないことはちゃんとこなせるようになるだろう。心と身体のバランスが不可欠になってくる。

実際に研究で睡眠は大切ということが明確にされている。だから睡眠時間が短いと自慢されても困る。 テストがあるのを前々から知っていて予習を早めに始めていなかったのは自業自得。

だから忙しければ忙しいほどプライオリティをスマートに決めなければいけない。