純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

New Podcast
海外に住んで視点が変わって見えてきた世界

【UNO】アメリカに住みたくても住めない?

サマータイムが終わって4:30には日の入りをするというのに、ボストンの今週はおかしい。気温が20度以上もあり、半そでで外を出歩ける気温。去年の今頃は雪が少し降っていたようないなかったような。。去年、異常気象でスノーストームが毎週きて30年ぶりの歴史的な雪の量になったのだが今年の冬はどうなるのか、今からすこし心配だ。

今日は私のルームメイトのお話。

前にも少し話したように、私はルームメイトに恵まれて家族のように信頼し合えるルームメイトが2人いる。そのうちの1人今月末に家を出ていく。というのも、おめでたいことに結婚をするの!なので昨夜は美味しい食事とお酒でホームパーティー。

私がアメリカに来たてで、右も左も本当にわからなくって基本的な生活に必要なもの/アメリカの制度/文化等を、本当に優しく教えてくれたのがこの彼。毎年出ているマラソン大会に私が勝手に巻き添えにしたのもこの彼。笑 2年前毎月のように友達がボストンに遊びに来てくれたときもとっても優しくボストン観光を一緒にしてくれたのも彼。2年前に一緒に日本についてきたときに、お母さんに「Sakieよりもよっぽど気が利いて日本人ぽい。」と言われていたのも彼。笑

遠くに引っ越すわけじゃないけど、SNSを一切しない彼がこの家から出て行ったら近況状況もなかなかわからないし、毎日会うわけじゃないからさみしい。

そんな私のルームメイトはインディアンアメリカンなんだけれども、奥さんはまだインドに住んでいるの。何年か前に親族の結婚式がインドであった時に出会っていて、3年前のビジネストリップでインドに行った時から交際をし結婚に至った。アメリカに住んでいない人がいきなりアメリカにきて結婚はすることができない。ので、インドで籍を入れて、「僕の妻がインドに住んでいてるので、連れて来たい」というていでビザを申請し、1年半かけてやっとアメリカのパートナービザが降りて来月、晴れてアメリカに引っ越してくるのだ。

このパートナービザ、思ったよりも面倒臭そう。。まず、ビザを申請するために弁護士を雇う。一回このビザを申請しておりなかったらもうアメリカに引っ越してくることはできないので、慎重にそして十分に準備をして申請。

次に、この二人が正真正銘の夫婦ですというのを証明しなければいけない。アメリカではビザのための偽装結婚が沢山あるから。まず、インドで本当に結婚しましたという証明のために結婚式を開いた。プロのカメラマンを呼んで写真もとってもらい、インドで婚姻届も出した。二人の中でこの式は、「ビザ申請のため」にすぎず、でも結婚式をするなんて複雑だ。

二人のコミュニケーション履歴(Skype、メッセージ、ありとあらゆる履歴を全て提出)、そして両家の家族のこと等、婚姻届けを提出。この書類を提出する準備だけで数ヶ月かかり、これに対する返事が来るのに半年以上待つ。この第一次審査が一番難しいらしく、これが通ればとりあえず一安心。第二次審査は、過去10年の犯罪履歴。ルームメイトの奥さんはお医者さんで、ロシアに6年間留学していたのでロシアの政府に犯罪履歴書を出してもらわなければいけない。(なんて面倒なんだ。。。)

この全てのプロセスが通り、パスポートにハンコが押されたのがつい先月。ビザ申請してから1年半後。結婚式をあげてから約1年10ヶ月後。今度は、本当の結婚式を挙げに来週インドにいく。両家の親戚が集合して大きな式を開き、奥さんはインドからアメリカに引っ越し。

ルームメイトのことをもう3年以上知っている私からすると、彼の結婚は自分のことのように嬉しい。

日本は先進国、しかもアメリカとの交友関係もいいので日本人に対してビザが下りないという話はあまりないし、学生ビザも一度の申請で5年降りる。でも、ベトナム人の友達は1年しかおりないので毎年申請をしなければいけない。私のもう一人のルームメイトはロシア人なんだが、彼女はアメリカに再入国させてもらえなかったら怖いといってアメリカに来てからこの4年間一度もロシアに帰ったことがない。他のカザフスタン出身の友達も、自分の国には戻りたくない、アメリカに永住したいといっている。こう考えると、選択肢の幅が広い日本人はラッキーだ。ただ日本に生まれたという理由なだけ。

私もアメリカにはできる限り住んでいたいと思うけど、どうなるのかは分からない。