純ジャパから見た海外・帰国子女から見た日本

正反対の二人が海外経験を通して得た出来事をお届け。

New Podcast
海外に住んで視点が変わって見えてきた世界

【SANO】怖いけど前に進むしかない

今日久しぶりに弟と話した。

私の弟は今高校1年生。もうすでに大学のことを考え始めている。日本ではどうかは分からないが、アメリカではまれだ。私は高2の最後まで大学のことなんかアタマになかったのでそれに比べると彼はすごいと思う。

でも今日電話をしていると彼は「I'm scared(すごく怖い。不安だ)」と言っていた。

彼が不安と言うのは将来のことについて。

高校でいい成績を得られるのか。

大学に入れるのか。

仕事につけるのか。

その時私が彼に言ったことは「I am scared too.(私も怖いよ)

「大丈夫だよ」なんかいわない。だって大丈夫ではないから。でも前に進んで乗り越えるしか道はないと思っている。

今大学4年生になって来年なにをしているか分からないから怖い。

来年どこに住んでいるかも分からないから怖い。

将来の夢をつかめるか分からないから怖い。

不安に押しつぶされそうになることもある。たまには現実拒否して部屋に閉じこもりたくもなる。なにがなんだか分からなくなってすべてを投げ出したくなることもある。

でも毎回自分に言うのは「That's life. The more fear I feel, the better (それが人生。怖けりゃ怖いほうがいいじゃん)」ってね。

みんな違った考えがあるのは承知の上で話そう。

私にとって「不安」=期待してる/されているから。

不安は期待の延長線にあるのかもしれない。

周りに期待されているから、自分にプレッシャーをかけすぎて不安に変わるのだと思う。それか、自分はもっとできる!と自分にプレッシャーをかけて不安になるか。

例えば「君なら出来るよ」といわれて自分では出来るかも分からないのに周りから期待されたり。後は、「やっぱりキミはすごいね」と言われるのもプレッシャーになったりする。周りに「すごい」、「さすが」と言われると期待を裏切らないように、また言ってもらえるように自分にプレッシャーをかける。

でもこれっていいことだと私は思う。だって周りに期待されてないってことは周囲の人はアナタに興味がなくて、どうなってもいいと思っているということじゃないだろうか?

自分で夢や目標を作るということは努力をしなければいけない。努力には苦しみも辛さも伴う。そうすると自分の中でその苦しみがどんどん膨らみ不安、恐怖に変わるのかもしれない。でも今世界で活躍している人だったり、成功を手にしたと言われるような人でもみんな想像以上の努力をしているのは確か。絶対につらい思いも苦しい思いも、後ろ向きになる様な思いをしたはずだ。

私の場合も殆どがそうだ。

でも人生ってそんなものだと割り切っている。と言うよりは、こっちのほうが面白くて楽しいじゃないかとも思っている。

期待されなくて、ストレスフリーでプレッシャーフリーの人生よりも、もがいて、苦しんで、でも期待されて最終的に目標を達成する方が断然良いと思う。

私は基本的に自分に必要以上のプレッシャーをかける。だからたまにそれが空回りして転んだり、躓いたり。

転んでもまた起き上がって、膝の汚れをはらってまた前を向き歩き始めればいいじゃないか。たまには立ち止まって休憩しても構わない。でも転んだままだったらそこで終わり。立ち上がったらまた壁にぶつかるかもしれない、でも壁のむこうにはみたことのない景色がある。それが見たいがために私たちは努力をし、壁を乗り越えようとするんじゃないか。

中学生、高校生の時は大人になれば「こんな不安な気持ちもなくなるんだろう」と思っていた。 でも残念ながら現実は違った。逆に不安な気持ちも悩みも増えるばかり。

転ぶ回数も増える。でも何度も何度も転んで、転んだ数だけ立ち上がって壁に向かう。なども不安、恐怖って気持ちをあじわうことになるけど、段々とそれが勇気に変わっていく。いや、ただ怖いって気持ちになれてしまうだけかもしれない。

でも怖いって気持ちは絶対に人を強くしてくれる。